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アパネカ＝イラマテペック山脈の高地に位置するエル・カルメン農園は、アルファロ家の四世代にわたり受け継がれてきた場所です。移りゆく季節の中で、木々の陰と渡り鳥の通り道に守られながら、山と共に生きる人々によってゆっくりと形づくられてきました。この地で育つレッドブルボンは、時間をかけて熟し、その農園ならではのクリーンさとバランスのとれた味わいを育んでいます。
今年のウォッシュトロットにも、その揺るぎない姿勢を感じさせます。イチジクやデーツを思わせる穏やかな酸が広がり、滑らかで穏やかな口当たりへとつながります。柔らかなチョコレートとブラウンシュガーの甘さが続き、最後にはローストヘーゼルナッツの余韻が静かに残ります。すべての風味が自然体で、土地とそれを育む人々の手仕事をそのまま映し出したような一杯です。
エル・カルメンを再び選んだのは、その安定した品質に加え、ウォッシュトプロセスによって引き立つ透明感のある酸に魅力を感じたからです。派手さではなく“洗練”に宿る美しさ——自然と熟練の手仕事によって生まれる、クラシックなエルサルバドルらしい一杯です。
焙煎日から7〜10日ほど休ませてからお楽しみいただくことをおすすめします。
