ペルー北部の高地に位置するカハマルカ。標高の高さと冷涼な山岳気候に恵まれたこの地域では、世代を超えて受け継がれてきた栽培技術とともに、個性豊かなコーヒーが育まれてきました。エル・モリトを手がけるのは、1970年代からこの土地でコーヒー栽培を続けてきた フローレス家。現在はデビッド・フローレスが農園を率い、家族の伝統を受け継ぎながら、周辺コミュニティの生産者たちと協力し合い、地域全体で品質を高めてきました。
エル・モリトの農園は森林に囲まれた環境にあり、自然と調和した農業が行われています。栽培では堆肥を活用しながら土壌の健全性を保ち、化学肥料の使用を控えることで、土地本来の生態系を守る取り組みが続けられています。土壌や水資源の保全、在来種の保護といった管理も重ねながら、環境と共存するかたちでコーヒー生産が行われています。
今回ご紹介するのは、Alchemist にとって初めて扱う Marshell(マーシェル)品種。Catimor(カティモール)系統に由来する品種ですが、近年ペルーではその表情豊かなカッププロファイルと品質の高さで注目を集めています。競技会でも評価されるなど、そのポテンシャルは従来の系統から想像される以上のものがあります。
カップでは、オレンジを思わせるやわらかな柑橘のニュアンスが軽やかに立ち上がります。続いてイエロープラムのような穏やかな果実味が広がり、丸みのある口当たりとともにきび砂糖のやさしい甘さが余韻まで続きます。果実味がありながらも落ち着いた飲み心地で、日々のコーヒーとして自然に寄り添う一杯です。
お飲みいただく前に、焙煎日から 7 ~ 10 日ほど豆を休ませることをお勧めしています。