アルビル姉妹は、ニカラグア・ヌエバ・セゴビアの山岳地帯に位置する、2.8ヘクタールの三世代続く家族農園、Finca Las Hortensiasでその歩みを受け継いでいます。農園はエコフォレストリーの考え方に基づいて管理され、在来植物の保全や野生生物の保護、そして地域コミュニティへの安定した雇用を大切にしています。こうした丁寧な姿勢が、土地そのものと、そこで育つコーヒーの表情を形づくっています。
栽培されている品種の中でも、Marsellesaはひときわ印象的です。Villa SarchiとTimor Hybridを掛け合わせたハイブリッド品種で、Alchemistとして初めてご紹介する品種でもあります。完熟したチェリーを手摘みし、洗浄・選別した後、密閉容器で72〜120時間の嫌気性発酵を行います。pHや温度を丁寧に管理するこの工程が、果実味を引き立てると同時に、なめらかでクリーミーな質感を育みました。
カップでは、ハイビスカスの明るさと淡いフローラルから始まり、ストロベリーのやさしい甘さ、そして乳酸的なクリーミーさへと移ろいます。冷めるにつれ、バニラを思わせる温かみのある、丸みのある余韻が残ります。
この一杯に現れているのは、農園で積み重ねられた選択の結果です。丁寧な栽培、抑制の効いたプロセス、そして独自の個性をもつ品種。ニカラグアのコーヒーを、新しい視点で体験させてくれる、落ち着きのある果実主導のプロファイルです。